次の扉へ

葦船太平洋航海プロジェクトのリサーチの旅を終え、アメリカから無事に戻りました!
3年前にカルフォルニアに来たときはなんのツテもなく、葦(tule-Reed)と海岸線をみて歩くだけしかできなかった。
それが去年、今年と時間とともに気が付けば有難い出会がいくつも重なり、理解してくれる仲間、専門家の人たちやネイティブの方々たちと少しづつだけど確実につながっていけたのがうれしかった。
そこにはこのプロジェクトの意味が持つ推進力と、それを後押しするような自然からの流れがある。
今回のポイント、
出航の時期はいつ
造船場所はどこに
葦船材料の(Tule-reed)があるか
そしてリサーチの結果、アメリカを去る最後に日には自分のなかで、
「いける」
という一番大切な感覚を心の中心に収めることができた
具体的にイメージが見えると、これからやっていくことが山ほどあるとわかってくる。始まる喜びとともに責任も感じる。
これからレポートをまとめていき、「何がいつまでにどのくらい必要か」誰でも可視化できるよう春に向け企画書の製作を開始します。
さあ、いこう!
次のステージのはじまりだ。
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【草舟製作のボランティアを募集します!】

6月23日の午後より、与那国島でいよいよ草舟つくりを開始します。メンバーと一緒の楽しい作業にボランティア参加してくださる方を、大募集します。

作業場所は久部良のナーマ浜(後半は祖納のナンタ浜へ移動する可能性があります)。どなたでもご参加頂けます。人手は多ければ多いほどスケジュールが円滑に進みますので、ぜひ、よろしくお願い致します!

※舟の製作は7月8日頃まで続くと予想しています。スケジュールについてはプロジェクトの公式ホームページをご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/…/activities/special/koukai/schedul…

※事前予約は不要ですが、人数把握のため参加希望の方は事務局へご一報頂けると助かります。制作が始まってからの日々のスケジュール・集合場所はこのフェイスブック・ページで通知いたしますので、直接、現地へお集まりください。
お問合せ:プロジェクト事務局 koukai@kahaku.go.jp

※たいへん恐縮ながらご自身の旅費・滞在費はご負担願います。宿等の手配も各人でお願い致します。作業場所の久部良に宿をとられると便利と思います。また天候などでスケジュール変更になる可能性もあることをご了承ください。

今回は、メンバーだけでなく漕ぎ手候補たちも一緒に舟を作ります。航海前のテストや練習も、間近で見られます。そんな環の中に入って、楽しく貴重な時間を共に過ごしましょう!

ホームページはこちら↓
https://www.facebook.com/koukaiproject/photos/a.153068798408485.1073741830.115293148852717/235573833491314/?type=3

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葦船学校in野母崎 無事終了

週末に「葦船学校in野母崎」が笑い声高らかに開催されました!
地元、長崎で大好きな仲間たちとはじめましての仲間たちとが長崎の楽園・野母崎に集まった。
下は4歳から上は60代のオジサマまで男も女も一つになって同じ作業ができるのがこの葦船の魅力!
目指すは、自分たちで作り上げた古代の船を生み出し、海に浮かぶこと!
目的はシンプルでいい!
作るのは楽しいのがいい!
無事に完成し、葦船「おうどう坊主・ノモップル」と、名付けられた!
おうどう坊主とは長崎の方言でいたずら坊主のことだ。会場となった野母崎(のもざき)リップル略してノモップル。
いい名前だ。
楽しそうな笑い声が気になったのだろう、曇り空から太陽がのぞき始めた。
いい景色だ!
リップルのヒロキ、マキちゃんいろいろありがとう!
参加してくれたみんなありがとう!
また、海で遊ぼうぜ!

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近いうちに野母崎リップルで葦船乗船会&石川仁トークライブを予定してます。詳細が決まり次第お知らせしますね。

4月30日5月1日は和歌山県熊野本宮で熊野葦船祭り
5月7日8日は兵庫県豊岡市城崎温泉で楽々浦葦船まつり
でそれぞれ葦船学校を開催します。
タイミングが合う方はぜひご参加くださいね~!
詳しい問い合わせはメッセージにてお願いします。

葦船学校開催希望の方はお問い合わせください。→http://kamuna.net/?page_id=119
現在、週末で開催可能日はこちらです。
8月13日~14日
8月27日~28日
9月3日~4日
9月24日~25日

3万年前の精神性

「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」の徹底について考えてみる。
一体どこまで徹底すればいいのだろうか?

船や櫂(かい)を徹底して復元する。これはわかりやすい。
じゃあ、服は着ないのか?トイレはどうするのか?食べ物は?ライフジャケットは?
時間を飛び越えたとらえどころの無い問いはグルグルと終わりなく回るループのようだ。

その中で、特に関心があるのが古代の海を越えた民の持っていた精神性についてだ。
おそらく日本を含む多くの先住民たちは草船の材料を刈り取る前に、舟の進水式の前に、航海の前に、航海が終わった後など自然に対して人間と同じ目線で語り、敬い畏れの感覚をもって儀式を行っていただろう。

僕自身も太平洋・大西洋の大型草船での航海経験や大小様々な草船造りの経験を通して、現代の先住の民が行う自然に対してのセレモニー(儀式)をとても重要と考え常に実行している。
計画中の「草船で太古の知恵を繋ぐ太平洋航海プロジェクト」でももちろん同様だ。

では、今回のプロジェクトでも追いかけている海を越えた太古の民はどのような宗教観や精神性をもっていたのだろう。
航海の徹底再現をする中でこの精神性を再現することが長い草船との付き合いの中で僕自身が最も重要にしているテーマでもあるのだ。

3万年前といえばキリストも仏も天照大神も人間の思考に存在し始める遥か以前の話だ。
おそらく「神」という今の僕らの持つ概念はなかったであろう。

また 宗教観が太陽や海や自然を崇めるアミニズム(自然崇拝)だったというのも素直に頷けない。
なぜなら縄文時代さえ比べ物にならなほどもっと自然の存在と直結していたのだから。
崇拝する思考自体があったかどうかもあやふやだからだ。

おそらく原始宗教といわれるものを通り越した向こう側にあるもっと「シンプル」なものではなかっただろうか。
混ざり気がなく純粋で自分以外の存在への距離感がもっと近い感覚。
つまり、『自然との一体感』を当たり前のように
持ち合わせていたのではないだろうか。

その「一体化した感覚」がそのまま形を変えて航海術となり、
見えない島を目指し、
風を読み、
海流をこえていくことにつながっていくのではないか。

もし「自然と一体化した感覚」がこの身体に眠っているのであればちゃんと思い出せるだろうか。
そこに僕は草船航海再現の真髄を感じる。

これからこの3万年前の航海徹底再現プロジェクトで船造りや航海を通じてその「未知の感覚」に触れ、伝えることができればと切に願うばかりだ。フル ページ写真
葦舟学校開催、草舟作りワークショップのご相談はお気軽にお問い合わせください。ご依頼内容、船の大きさなど、ご相談に応じて見積もりいたします。

カムナ葦船プロジェクト代表 石川 仁についてはこちらオフィシャルサイトもぜひ。
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葦舟学校 IN 長崎野母崎 2016

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『葦舟学校 IN 長崎野母崎 2016』

春の陽気な風に乗って街を飛び出そう!
長崎最南端、野母崎はびっくりするくらい美しい空と海の楽園!
古代から伝わる草の舟を大人も子供もみんなで作って乗って遊ぼう!

日時:4月24日 9:30~17:30

場所:野母崎コミュニティカフェ リップル
長崎市脇岬町2785 https://goo.gl/maps/63E8hBzMD6P2

アクセス:車 長崎駅から45分 駐車場あり
バス 長崎バス 長崎駅南口より樺島・岬木場 行き 脇岬海水浴場前下車 所発要時間:1時間2分
http://www.nagasaki-bus.co.jp/

参加費:5,000円 (保険料込み、中学生以下2,500円)

講師 :石川 仁

昼食:リップルにてランチ(有料)、またはお弁当持参ください

用意するもの:飲み物、軍手(子供には子供用を)、着替え(乗船の時に濡れた場合)、日焼け止め(日差しが強い場合)、帽子、タオルなど

スケジュール:
9:30~10:00 講師による作り方の説明とロープワーク
10:00~11:00 チョリソ作り
11:00~12:00 大チョリソ作り
12:00~13:00 昼食
13:00~14:00 螺旋巻き
14:00~15:00 船体の絞り込み
15:00~16:00 波除けの取り付け、仕上げ
16:00~17:00 進水式、乗船
17:00~17:30 搬出、片付け
終了

☆懇親会あり

お申し込みは下記メール、又はFacebookのイベントページ
「葦舟学校 IN 長崎野母崎2016より」
http://facebook.com/events/628581737307782/

問い合わせ・お申し込み
(社)ONE OCEAN 095-7532-6846
info@jinishikawa.com
担当 石川

 

石川 仁 についてはこちらオフィシャルサイトも是非
http://www.jinishikawa.com

小山市で葦舟「ラムサール絆・未来」が誕生

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週末に栃木県小山市でアシ舟2艘が誕生しました!

小山市わがまちげんき発掘事業のイベントとして集まった生井地区のみなさま50人は見事30代から60代の男性のみ!

つまり、僕を含めて100%おじさんパワーが集結して一体化して生み出される古代舟だ!

AB班に別れて、争うようにじゃんじゃん作る男たち。
熱い!
しかも作りがみんな丁寧だ。

こないだ葦舟職人見習いとなったよっしーも参加しB班の指導を担当。こちらも調子よく進んでいる。
頼もしい!

昼は当然カレーライスおかわり自由!
勢いのある流れであれよあれよと言う間にスルスルと見事に美しい2艘のアシ舟が生まれた!

名前は小山市がラムサール条約登録(湿地の保存に関する国際条約)にちなみ「ラムサール・絆」「ラムサール・未来」と名付けられた。

乗船会は5月に子供たちを集めて行うとのこと。
完成式で命を吹き込み、おじさん100%の集合写真!

終われば次はもちろん公民館で反省会という名の宴会だ。
初めてのアシ舟作りに感動したようでみんな興奮している。
来年もやろうと約束。
昼間に輪をかけて熱い男たち。
グングン飲んだのんだ、本当に飲んだ。

こうして「未来」への「絆」が見事に生まれていった。

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葦舟学校開催、草舟作りワークショップのご相談はお気軽にお問い合わせください。ご依頼内容、船の大きさなど、ご相談に応じて見積もりいたします。

カムナ葦船プロジェクト代表 石川 仁についてはこちらオフィシャルサイトもぜひ。

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3万年前の航海プロジェクト 「草舟」の実演をします

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石川仁の新しいサイトができています!

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昨日、今日は、国立科学博物館 海部氏の「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」において、本プロジェクトで草舟の設計・製作を担当する 石川 仁が、国立科学博物館で 古代舟(小型の草舟)の作り方を実演。

16日午後からは、プロジェクトメンバーも集結し与那国での活動などの新しい映像を公開する他、それぞれの専門家への質疑応答など2回目の記者発表会が行われます。石川も草舟の実演と共に参加します。

航海の際、実際に使う与那国島の素材でつくる草舟。普段の葦船学校で作る舟と違い、ツタの使い方含め、今までの経験を元に新たに考え抜いた草舟!

続報はまたお伝えします!

 

3万年前

 

石川仁 海族トークライブ vol.1 『冒険のはじまり』

Microsoft PowerPoint - 石川仁トークライブ-002 (2)さぁ、冒険の始まりだ!
約1ヶ月のカルフォルニアの旅は大きな出会いの連続だった。
北米でもアシ舟が実在した驚きと感動!
そして日本では3万年前の実証航海に設計と製作監修で参加。
大きな流れの中でひとつひとつのかけらがつながっていく。
まるでジグソーパズルで大きな宝の地図を作るようだ。
人生は夏休み!
地球はおもちゃ箱!
旅のはじまりだ!

石川仁 海族トークライブ vol.1
『冒険のはじまり』
日時:2016年2月27日(土)
時間:16:00~18:00
場所:Cafe & Bar Smile Earth 東京都杉並区南高円寺2-21-6 12紀州ビル2F
料金:1,500円+ワンドリンク・オーダー制
問い合わせ:kamuna.ashibune.project@gmail.com

今日から一緒に実写版RPGの仲間に!

生まれて初めてスエットロッジ

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歩くんが誘ってくれチューマッシュ族のリザベーションで(居留地)生まれて初めてスエットロッジのセレモニーを受けた。

言葉にできない感動だった。

柳の骨組みの丸いドーム型の小屋をにすっぽりと布をかけ中に黙って男たちが座る。
そして、入口の幕が閉じた。

真っ赤に焼かれた石にたっぷり水をかけ水蒸気がモウモウと立ち込めているんだろう。暗くて何も見えないがジャー!ジャー!ジャー・・・という熱気と音でわかる。あまりの熱で息ができない。
みなが順番に歌を歌い祈りを捧げる。祈りが一区切り着くと入口が小さく開けられ新しい真っ赤っかの石を中央に重ねる。
再び入口の幕を閉め暗闇に包まれジャー!ジャー!ジャー・・・。
また息ができない。日本のサウナは子供だましに思える。
この熱気を本当に肺の中に入れてもいいのだろうか?
耳が焼けていないか確かめる。
いつの間にか、意識があやふやになり彼らの懐かしい歌が遠くから耳に触れる。

どのくらい時間が経ったろう。

幕が開けられ外の世界が戻ってきた。

外に出るとすっかり満天の星空。
冷たい土の上に大の字に横たわりゆっくりと味わうように呼吸する。

新たな命と、新しい大きな風を感じる。

はじまりだ。12688281_977687618972311_3025491656273275131_n

サンタバーバラで8年ぶりの再会!

12743771_977668635640876_1056416102976697560_nサンタ・バーバラだ!
8年ぶりの友人Ayumi Nakamuraくんとの再会だ!
僕らはそれぞれの道を歩いていたはずなのに気がついたら同じフィールドにいた!

なんとあゆみくんは7年前から移住しカリフォルニアの(wetland & riparian restoration)湿地と水辺生態系再生の専門教育を受け、職業として実務にたずさわっているのだ。
つまり、葦船の材料となる葦の分布も調査研究しているということ!

ああ、素晴らしい!

元々日本にいるときはアイヌの人たちの文化と深くつながっていて、いまは特にロスアンゼルスからサンルイスオビスポまでの先住民族のほとんどすべての組織やグループに知り合いがいるという。
その上、彼が働いているチューマッシュ族のリザベーションの人たちは葦船を作る文化を持っているのだ!

それって、僕が知りたい葦のこと研究していて、会いたいと思っていたネイティブの人達と深く繋がっているってことじゃん!しかも日本語で話せるじゃないか!

ありえない!

そんな彼とこのタイミングで会えるなんて奇跡としか言えないよ!

この出会いはこれから大きな意味を持つことがしっかりと感じられる。

そうか、運命とはこういうものなのか!