海族便り~越前港から三国港へ~

image

祝・海族、アマナちゃんと初めて川を遡る。

ドキドキした。

相方のしげさんと、言葉をハモる。
「ここ、タイのチャオプラヤー川じゃね!」
なんとも、東南アジアの香りがプンプン鼻をくすぐり倒す。

どこからかパクチーの匂いが、リキシャの喧騒が、突然のスコールが来てもおかしくない、アジア感がてんこ盛りで迫ってくる。

しげさんもオレも80年代のアジアを這いずり回った口だ。

何かが強烈に反応している。

この川、九頭龍川というなんとも暴れん坊の川っぽい川を川の流れに逆らって上流へと2kmほど上り、まさに時代を忍ぶ岸壁に船を舫う。
かつて、北前船が嘗てひしめき合った日本海の要の湊。

街の響きが心地いい。

さぁ、陸に上がろう!

海族便り~丹後半島伊根の舟屋の港より~

image

頬を寄せるように並ぶ舟屋は一階に舟を入れ、二階に人が住む。

もう一度言おう。
一階に舟をいれ‥‥。
そう!
なんと家の下は海なのだ。
言い換えると舟を浮かべている上に家がある、という有り得ない逆転の発想というかチカラ技の街並みだ!

それも二百五十軒を超える舟屋が建ち並ぶ海洋民族色100%丸出しの港町だ!

んー、コーフンするなぁ、もう!
image

海族便り~懐かしい風~

我が船のトイレ事情に新しい、いや懐かしい 風が吹いた。

トイレットペーパーを買いに行ったのだが手 にして帰ってきたのは、ちり紙だった!

そう、昭和40年代まではよく見かけていた あの四角いちり紙だ。

まだ、生きていてくれたか!

つらい時代によくぞここまで‥。

和式のぼっとん便所の便器の横の籠に静かに 積まれたちり紙。

あぁ、初恋のあの娘はどうしてるだろう か‥‥。

ちり紙のパッケージには、

「ソフトママさん」

と、優しく書いてあった。

image

海族便り~大山を望む~

image

180万年前から火山活動を始めていたという 鳥取県大山(だいせん)。

日本列島にある山の中でもかなりのおじい ちゃんの山だ。
「富士山や白山なんて孫のようなものよ。赤 ん坊の時はワシがオムツを変えてあげたんじゃ」
と、大山は言うに違いない。

そんなBIG MAUNTAINを一日中右手に見ながら海を舞う。

アビームの風がまったく心地いい。

時速4マイルの風の旅。

石川仁

葦船神楽@出雲日ノ御碕

image

葦船を海に浮かべ、その上で神楽を舞って日本再生を祈る神事に参加してきました。

伊勢神宮の式年遷宮と出雲大社の平成の大遷宮が重なる今年を記念し、アカルプ ロジェクトの主催で行われました。

石川仁

海族便り~鷺浦から境港へ~

image

朝靄の中、出雲を背にホワイトイン。

久々の雨が不思議と嬉しい。

雨具を着込み「どん兵衛 関西だし」と玄米ご飯に板ワカメと手作りニラキムチで朝飯に。

舵と丼を交互に持ち変えながらアツアツの即席うどんに舌鼓。
ペルー在住のしげさんはどん兵衛がツボに利いたらしく唸り続けている。

さあ、島根を跡に、鳥取へと向かおう。
image

海族便り~奥出雲より~

image

奥出雲の102歳になるおばあちゃんの話を聞きに行った。

百年の歴史が声となって耳に触れる様が心地よい。

安来節を燦々と歌ってくれた。
まだまだ艶がある。

玄関にはおばあちゃんが最近書いた書が飾ってあった。

「私は嫌いなものがないの」

小さな豆大福をペロリと食べた。
image