第2期葦船職人養成講座初級編が終了し、シーカヤック・ツアーガイド大ちゃんがプロの葦船職人への見事な一歩を踏み出した。
初級編では自分自身で葦船を作れるようになることが目標だ。
まずは1日目。葦船の太古からの歴史と作り方を机に座って学ぶ講座だ。
船つくりの背景を知識と学ぶことは大切で葦船が持つ美しい知恵をストンと落とし込むことが重要だ。ついつい熱くなってしまう。
2日目は各パーツの作り方、組み上げ方、結びの意味などを実際に葦船を作りながら細部まで学んでいく。
大ちゃんは、一度テレビの番組で笹舟作りを手伝ってくれたけど、ちゃんとした葦船作りは初めて。
もともと器用なのかコツを掴んでどんどん吸収していく。シーカヤックのツアーガイドゆえに舟そのものが体で理解しているようだ。
やり方も覚えることも山ほどあったが2人ともくたくたになりながら夕方には生み出した「葦船ふく」が見事に誕生!固く握手を交わす。
3日目の最終日は大ちゃんが自分自身で葦船を生み出すことに。
生まれて初めて自分の手で生み出す船は間違えなく愛しく尊い。
2人の助っ人をも加わり大ちゃんがリードして4人でグングン作り上げていく。
空も青空が見え隠れする午後、葦船NALUが生まれた。「NAL」はハワイ語で「波」を意味するらしい。
作り方を知らない彼が3日の講座でここまで仕上げてくれたことがうれしくてたまらない。
こうして新しい葦船職人がまたひとり太古の知恵とつながった。